バツまるです。
コロナ禍も折り返し地点をすぎたのかなと感じて間もなく、世界情勢が騒がしくなりました。
ロシアがウクライナに侵攻し、ウクライナ国内で戦闘が起きています。
今日は少し重い話になりますが、ロシアのウクライナ侵攻に対する思いを書いていきます。
目次
ロシアのウクライナ侵攻:人と人との思いやりを忘れないで
双方の軍人はもとより、民間のウクライナ人犠牲者も多数出ていますし、西側諸国や日本をはじめとした多くの国によるロシアへの経済制裁により、ロシア人の生活も不安定に、さらに世界経済も波乱含みになっています。
ふと気がつくと、ニュースを見ながらおはげちゃんが泣いてる、ということもあります。
おはげの名前の由来は、物言いに遠慮がなく、時として性格が激しめの人だと思われることがあるのと、感情の起伏が激しいからです
こういう時は、戦火の中逃げ惑って右往左往する老人や子供の映像などを見ると、泣けてきてしまうそうで…。
全く楽観視できない中、私も祈るような気持ちで一日でも早い終戦を願います。
旅行に関わる身ですから、世界の様々な国へと訪れることが多い(現段階では、多かった、という方が近いかもしれません…)です。
今までは自然と色々な人たちと色々な交流をしたりすることも多く、やはり現地へ赴く良さというのは何ものにも変えられません。
そうやって色々なを交流をすると、ほとんど99%の行き先で思うこと、感じることがあります。
人間同士、最低限の礼儀と笑顔で相対したら、まずトラブルにならない。
ということです。
さらに
ステレオタイプ(いわゆる悪意のない軽度の偏見、表面的な分類)は各国あれど、そんなものは個人対個人の関係にはほとんど当てはまらない
とも言いたい。
国と国との戦争、経済対立、外交戦略が問題になってる時に、呑気なことを言うな。
そんな意見は微塵も影響しない。
そう言われるかもしれないとは、よくわかります。
ですが、こういう困難な時こそ、頭と心の両方を働かせて、物事を見るようにしたいのです。
単なるお花畑に住むノー天気おじさんの念仏に聞こえるかもしれませんけど…。
ロシアのウクライナ侵攻:ロシアという国も人もすべてが悪いの?
話は変わりますが、ロシア(ほぼソビエト連邦と同義)というのは40代の私からすると、恐怖の対象でした。
学生時代は、ベルリンの壁崩壊からソ連解体が起きる今に連なる時代でしたが、その前の情報はハリウッド映画などを通じて自然に入ってきていました。
ロッキー4では圧倒的なパンチ力でロッキーの盟友アポロを殴り殺す。
トップガンでは不気味なミグ戦闘機で攻めてくる(今思えば劇中はっきりソ連空軍とは言ってなかった気がしますが…)。
レッドブルではロシア人刑事とアメリカ人刑事のタッグそのものがウリでした(要は当時考えられない組み合わせだったし、赤の広場でのシーン撮影自体が話題になりました)。
ソ連は敵。
ソ連はこっそり何をしでかすかわからない。
ソ連は恐ろしい。
そんな刷り込みがされていました。
なんか今から思えば子どもの頃は、アメリカと日本を同一視してたような気もします。
その後も、第二次世界大戦終結期のソ連の侵略や、日露戦争時代の軋轢などを本で読み、漠然と日本にとってもやはり長年の仮想敵国なんだと感じていました。
地理的、政治的、戦略的な理論上の敵国というのを超えて、得体の知れない人たちが住んでいるから怖い国、敵国と思い込んでいたように覚えています。
でも大人になり、仕事でロシアに行って、その印象はいっぺんになくなりました。
会う人は主に観光業、サービス業に携わる人となりますし、こちらは客人という関係も当然あるでしょう。
でも私が会ったロシアの人たちは、皆真面目な印象でした。
ガイドさんたちはきちんと説明してくれ、語学も相当学んだんだろうというきれいな日本語を駆使します。
でもふと休憩中などで雑談すると、人懐こい笑顔の大変温かい人たちで、ぶっちゃけて自国政府の強権ぶりを皮肉ったり、先進国の製品開発力を褒めたり、娘の自慢を遠回しにしたり、なんら我々と変わらない人たちでした。
- ホテルもちょっと笑顔が少ないかなぁとは思うものの基本親切(日本人が笑顔見せすぎという説もある)
- レストランも「美味しい」と伝えた時の嬉しそうな笑顔なんか、国籍なんて関係ない、人間同士の交流を持てた
今、私、単に当たり前のこと言ってますけどね。
得体の知れない人たちじゃなかったんですよ。
本当に。
自分の目で見たから、間違いないです。
口で説明するのは非常に難しいのですが、変な氷の壁みたいなものがあったのに、かの地へ行けばそれは氷解したんです。
繰り返しますが、
「そりゃそうだろ!あたりまえだ!」
と皆さんにも同意してもらえる思いますが、あえて確認のためにこれを書いています。
侵略に対する自分の負の感情に対する戒めでもあります。
ロシア兵を人ではなく悪魔のように思い込んでしまう瞬間があるんです。
ロシアを、大統領、政府、軍隊、国民すべて一括りに考えてしまうことがある事を自覚したいと思います。
ロシアの人たちも我々と同じ人間と言いましたが、ウクライナは訪れたことはないものの、等しくいい人たちが住む国である事は自明です。
ロシアのウクライナ侵攻:ウクライナに思いを馳せるのなら・・・
本当はウクライナの人たちとの交流をここで紹介できたらどんなにいいことか。
でも残念ながら私にはその経験はありません。
ひとつ、ウクライナといえば『手袋(てぶくろ)』という絵本を思い出します。
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
よく買われる絵本のベスト5にも入る名作中の名作です。
手袋(てぶくろ)のあらすじ
寒い冬の日、おじいさんが落としたてぶくろにねずみが住み着き、そこへ次から次へと様々な動物たちがやってきます。
入れて
どうぞ
を繰り返し、てぶくろがパンパンになってしまうという心温まるストーリーです。
元はウクライナ民話で今から70年ほど前にソ連で出版されたといいますから、今の情勢を思えば本当に考えさせられます。
ウクライナの人たちには、分かち合いの精神があり、厳しい寒さの冬を譲りあって共存して生き抜く思想がある。
またその素晴らしさを、ロシアを中心とする旧ソ連の人たちは理解していたという証拠です。
ロシアにも『おおきなかぶ』というこちらも名作絵本がありますよね。
この絵本も、一人ではなし得ないことでも、人と人との協力で、大きな目標を達成する「共生」がテーマのように思います。
ならばなぜ、お互いに争わなくてはいけないのか。
そこに大きな疑問と憤りと悲劇を感じずにはいられません。
まとめ:ロシアのウクライナ侵攻に対して考えること
平和産業と呼ばれる旅行業に携わる実感として、戦争は本当に人々の交流を断絶する恐ろしい災厄です。
どんなに美しい国でも、戦争となれば訪れることもままならず、またやがて戦火で変わり果ててしまいます。
侵略行為に対抗し、命に代えても祖国を守るウクライナに悲劇的な結末が訪れないことを心から祈っています。
同時に、独裁者の手先になる以外の選択肢を持たないロシアの兵隊たちが早く解放されて、生きて家に帰ることができるよう願っています。
今、私たちに出来ることは何なのか、私にはすぐ答えはでません。
だから、本当にくだらない、ちっぽけな事で、そんなこといちいち投稿するなよと呆れられるかとかもしれませんが、ロシア政府がやっていることの間違いを糾弾するのと、ロシアの人たちを忌み嫌うことを一緒ににしてしまわないよう、負の感情に飲み込まれないよう、自分自身注意していきたいと思っています。