旅行業に携わりはや10数年。延べ9,800名の旅行を企画した
私、おはげと申します。
面倒な部分はわたくしどもにお任せいただき、皆様はカバンを持って現地に出向くだけ♪をモットーにお仕事しています。
このように、バス酔いに苦しまれる方も多いのではないでしょうか?
旅行会社に10年以上勤めてきて幾度となく大型観光バスに乗ってきた私が、バス酔いに苦しまない「酔わない座席」をご紹介します。
また、酔わない方法もいくつかお教えしますので、ぜひ実践して、楽しいバス旅をして頂きたいと思います。
目次
観光バスの種類は大きく分けて4種類
一口に観光バスと言ってもいくつかの種類があります。
今回の記事で取り上げるのは大型観光バスですが、実は大きく分けると2種類あります。
また、大型観光バス以外にも中型観光バス・小型観光バス・マイクロバスがあり、それぞれ定員が違いますし、バス会社によって保有しているバスが違うため、どうしても気になる方はバスに乗ることが決定したら確認してみてください。
大型観光バス①(定員:55名 正座席45名+補助席10名)
上記が正座席45名と補助席10席の大型観光バスです。
通常、大型観光バスと言えばこのバスを指します。
学生時代、遠足や修学旅行などで何度か乗られたことがあるかと思います。
バスの長さは通常12m、車幅が2.5m、高さが3.7mが基本サイズです。
大型観光バス②(定員:60名 正座席49名+補助席11名)
上記が正座席49名と補助席11席で最大60名乗りの大型バスです。
実は、先にご紹介した45名乗りの大型観光バスとこの49名乗りのバスの長さは12mで変わりません。
一席ごとの幅を詰めて1列増やして12列となりますので、こちらのタイプの方が窮屈に感じられるかもしれません。
席数を取るのか、広さを取るのかは何人でどのように使いたいのかによって変わって来ますね!
小型・中型観光バス(定員:21名~27名)
上記が27名乗り中型観光バスの座席表です。
小型観光バスですと、最後の2列のない21名乗り前後となり、小型観光バスや中型観光バスは、補助席がついていない場合がほとんどです。
マイクロバス(定員:18名~23名)
マイクロバスは車種によって座席図が様々となりますが、このような形が一般的です。
結婚式場の送迎バスやお店の送迎バスなんかにも使われていますよね。
マイクロバスは上記の座席表にはついておりませんが、補助席がついていることの方が多いと思います。
バス酔いはなぜ起きるのか
それでは、車酔いがなぜ起こるのか、メカニズムを説明していきます。
なんだか、聞くだけでいや~な感じがしてきますよね。
なぜ起こるかというと、不規則な加速や減速を受ける内耳からの情報と、それとは異なる情報を目又は体から受けた脳が混乱することが原因で起こるとされています。
バス酔いが起こる時ってどんな時?
- バス後部席に着席された方がバス全体の揺れに気付いたとき
- タイヤの上に着席されている方で揺れを感じ取ったとき
- 近くにお座りの方がにおいのする食べ物を飲食しているとき
- バス車内が暑すぎるとき
- 空腹すぎるとき
- お酒を飲みすぎているとき
- 山道を走っているとき
- 睡眠不足のとき
これが代表的なバス酔いが起こる状況です。
逆に言えば、これらに対して反対の行動をすることがバス酔いを避ける方法でもありますね。
大型観光バスの座席ごとのメリットとデメリット
この記事では皆様が乗車する機会の多い大型観光バスの、座席ごとのメリットとデメリットを添乗員の目から見て記載していきます。
大型観光バス①②の前方席メリットとデメリット
メリット
- 休憩場所や目的地に到着した際、外へ出やすい
- 揺れが少なく、また、バス全体が揺れているさまを目にしにくい
- 空気がこもりにくい
デメリット
- 人の往来が激しい
- 外気が入りやすく、休憩場所では扉は開けっ放しの場合が多いので、夏は暑く冬は寒い。また、排気ガスが入ってくる
- バスガイドさんが話しているため、寝にくい
大型観光バス①②の真ん中方席メリットとデメリット
メリット
- 揺れが比較的感じにくい
- 暑すぎず寒すぎず、適温
- 出入り口へも遠くないため、出やすい
- 前方席よりも往来が激しくない
- バスガイドさんと程よい距離がある為、プレッシャーを感じない
デメリット
- 自由席の場合、狙う人が多い
大型観光バス①②の後方席メリットとデメリット
メリット
- 人の往来が少ない
- 全体を見渡せて後ろからの目線が少ない
- 後ろからのプレッシャーが少ないので寝る、食べる、ぼーっとするなど、車内では過ごしたいように過ごせる
- 社員旅行の場合、前方席に役員が座ることが多いので、席が遠く、自由
デメリット
- 空気がこもりやすく、冷房もかかりにくいことが多いため暑い
- 出入口から遠い
- 揺れを感じやすい
バス酔いしない席は何列目?タイヤの位置とおすすめの座席
『酔わない席』に焦点を当てると、
- 外気を取り込みやすい空気が新鮮
- 前方が見やすい
- 休憩場所ではすぐに降りることができる
上記の事から「前方席がおススメなのか」ととらわれがちですが、ちょっと待ってくださいね。
上記以外にも、揺れが感じやすいタイヤの位置にも気を付けましょう。
ここで先ほどご覧いただいた大型観光バスの座席表を今一度ご覧ください。
タイヤの位置は前輪が1・2列目、後輪が8・9列目の下にきますので、それを避けましょう。
それを鑑みますと・・・
タイヤとタイヤの間の席で比較的前方席である4列目が一番酔わない席です。
大型バスの補助席は酔う?
大型バスには座席と座席の真ん中に補助席なるものがあります。
通常、この座席は使用しませんが、とっても混みあったバスでは使う事もたまにありますし、お客様自身が座席を移動して使用されることもあります。
この補助席、バス酔いにはどうなのかというと、はっきり言いまして酔いやすい席です。
通常は折りたたんであるため座席シートも薄く、振動を感じやすいからです。
コロナ禍の今は前よりも使う事が無くなりましたが、バス酔いしやすい方はご自身でこちらの座席を使用されないようにしてくださいね。
バス酔いしにくい方法4選
大型バスに乗る際は集団行動となる為、できることと出来ないことがあります。
ご自身で運転できれば、ブレーキを掛けるときや加速する時が分かり車酔いを避けられますが、大型バスの運転となればそうはいきません。
ここでは、添乗員としてバスに同行する私がお客様にお勧めしているバス酔いを避ける方法をお伝えします。
酔い止め薬や酔い止めバンドをつける
市販の酔い止め薬はサービスエリアでも販売されていることも多いですし、車によってからでも効くタイプのものもありますが、今日は長距離で酔いそうだなという時は乗車する30分前にはお薬を飲んでおきましょう。
お薬の酔い止めもありますが、腕に装着するバンドタイプのものもあります。
いえいえ!そんなことないですよ!
平衡感覚を正常にする働きを持つツボ(内関)を刺激する効果があります。
ただ腕に巻けばよいというわけではありませんので、使い方を見ながら装着する必要があります。
ミント系のガムを口に含みながらバスに乗車する
ガムをかむと顎~耳付近を動かすことになり、それが脳を刺激して三半規管の狂いや自律神経の乱れを整えることになります。
バスに乗車する前に口の中がすっきりするミント系のガムを噛んで刺激させておくこともバス酔いには効果的です。
会話を楽しみ、景色を楽しみながら乗車する
気分を紛らわすことも大切です。
なんて考えすぎていたら、車酔いにならない人だって車酔いします。
せっかく仲間内で旅に来たのですから、会話を楽しみ、普段みることのできない美しい景色を楽しんでいってください。
いつしか車酔いの事なんて忘れてしまっていますよ。
4-7-8の呼吸法
これはバスガイドさんから聞いたお話です。
バスの中ではゆっくり呼吸するとバス酔いを避けれるそうで、「バスが揺れるときに呼吸を止める」といったことも効果的のようです。
ただ、バスが揺れている間は呼吸を止めていなければならずうまくできないことがありますので、4-7-8の呼吸をお教えします。
実際にお客様にご案内をし、このようにおっしゃっておられましたよ。
60代女性
出来るだけ大げさにやっているとそのうち体がリズムをつかんでくるため、難しくありませんよ。
いつしか酔わなくなります!
それではガイド歴40年のベテランガイドさんに聞いた4-7-8の呼吸法をお教えします。
step
14秒間鼻から息を吸う
step
27秒間息を止める
step
38秒間口から息を吐く
これだけです。
秒数は目安なので、ご自身のリズムを作ってこのような感じで呼吸をしていただいて大丈夫ですよ。
現役添乗員が補足:本気の酔い止めはコレ
どれどれこのわたくしめが読んで間違いを指摘して差し上げようか
…ん
…訂正はないな笑
補足します。
わたしにも補足させてください。
まずは心の在り方などを…
と言われそうだけど、
昔のバスと違い最近はエアサスといって、
子どもの頃弱かったから苦手意識がある方も、
次は本気の対策を…
本当に食べたものが出そうな緊急時に備えて。
胃酸でのどや口の奥が酸っぱくなりそうな時は、
昔、研修の時に言われました
ウイスキーはアルカリ性だから吐きそうな時にチビチビ飲むとよい
は根拠がありません。
『アルカリイオンの水』や『ヴォルビック』
まとめ:酔わない席で酔いにくい手段を駆使して楽しいバス旅を!
- 観光バスには大型観光バス・中型観光バス・小型観光バス・マイクロバスの4種類ある
- 大型観光バスの場合、それぞれの座席でメリットデメリットがあるが、全ての事を考えると前方より4列目が一番酔わない座席である
- 座席が選べなかったり、座席に加えて酔わない方法を試したい場合、薬を飲んだり酔い止めリストバンドを装着する、ガムをかむ、そもそもバス酔いの事を考えない、呼吸法は「4-7-8」で
- 口の中をアルカリ性にすることも重要「梅干し」「アルカリイオン水」はお守り代わりに持っていく
- エチケット袋はバスの中にあるものを使うのではなく、持っていくのがGOOD
酔ってしまってどうしようもない方以外の方は、助け合いの精神で前方席は必要としている多くの方に譲ってあげてくださいね
楽しいバス旅になることを願っています!
それでは!